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ホーム -> 2017モデル -> GSX-R1000R ABS / GSX-R1000 ABS

概説 カラー スペックシート フィーチャー ダウンロード
GSX-R1000 ABS / GSX-R1000R ABS
プロダクトコンセプト
エンジン

GSX-Rシリーズは、誕生以来30年以上に渡り、世界中で100万台以上が販売されております。
2001年に登場した初代GSX-R1000は、スーパースポーツの勢力図を書き換えることになりました。

6代目となる新型GSX-R1000R ABS / GSX-R1000 ABSは、「The Top Performer」であり続けるために、
情熱を余すところなく注ぎ込み、「The King of Sportbike」の称号を取り返し、
スーパースポーツの基準を再び書き換えることを目標に開発してまいりました。

GSX-R史上最もパワフルで、最も加速に優れ、最もクリーンに走る。

さらに、コンパクト化や空力性能を追求し、高いハンドリング性能、
スムーズなスロットルレスポンスと優れた燃焼効率を備えています。
また、緻密にプログラミングされたエンジンマネジメントシステムが、
様々なシーンでスポーツライディングをサポートします。

30年以上に渡り、世界耐久選手権をはじめ、
世界中のプロダクションレースで数々の勝利を得たGSX-Rの開発経験と、
MotoGPで培われた最新テクノロジーの融合を果たしました。

Own The Racetrack
新型GSX-R1000R ABS / GSX-R1000 ABS。

頂点を目指し、すべてを一新
エンジン

スーパースポーツの頂点に立つために、開発はスタートしました。
最高のパフォーマンスを発揮するスポーツバイクを作るために必要な基本性能は、「走る」、「曲る」、「止まる」のシンプルな3つのワードです。

「走る」:新設計の軽量コンパクトなエンジンは、幅広い回転域でスムーズかつコントローラブルなパワーを提供し、鋭いコーナーの立ち上がりと俊敏な加速を実現。

「曲る」「止まる」:新設計の軽量コンパクトな車体によりフロントのフィーリングとブレーキ性能が優れており、コーナーの進入時に軽快なハンドリングを実現。また、先進の電子制御システムが安心感をサポート。優れた空力特性により、ライダーの快適性が向上しました。

信頼性、耐久性、扱いやすさ、そしてトータルパフォーマンスが高い次元で融合したパッケージは、多くのライダーにスポーツバイクの楽しさを提供します。

エンジンの搭載位置は、ハンドリングに影響するホイールベースやスイングアーム長を決定する上で関係してきます。また、フューエルタンク、エアクリーナーボックス、ラムエアダクトのスペースやフレーム形状にも影響します。
フレームは、シリンダーやスロットルボディの角度を含むエンジン設計に影響を与え、燃焼効率やスロットルレスポンス、トータルパフォーマンスに関係します。
それらは、互いに影響しあい、性能を高めていきます。

エンジン、車体、電子制御、デザイン、全ての開発陣が一丸となることにより、革新的なスポーツバイクを誕生させました。

MotoGPテクノロジーの融合
エンジン

エンジンの設計目標は、低中速域のパワーを犠牲にすることなく、最高出力を高めること。軽量コンパクトな直列4気筒DOHCエンジンは、狭角配置されたチタン製4バルブ、ショートストローク化、高い最高回転数、高圧縮比により、その目標を実現している。

ボア×ストローク76.0×55.1mm、総排気量999cm3とし、スズキレーシングフィンガーフォロワーバルブトレインを採用。薄型の中空構造カムシャフトが、F1スタイルのフィンガーフォロワーを動かす。このフィンガーフォロワーは、従来のバケットタペット(16g)に対し10gと6g軽く、固定されたシャフトを支点とするので、その慣性質量は、わずか3gである。慣性質量が小さいため、エンジンの高回転化とバルブのリフト量を増やすことが可能となる。また、同時にバルブのレスポンスが向上し、正確なバルブコントロールを実現。このフィンガーフォロワーは、MotoGPマシンであるGSX-RRに採用されているフィンガーフォロワーをベースに設計されており、耐久性向上のためのダイヤモンドライクカーボン(DLC)コーティングを施している。

バルブとカムの間に配置されたフィンガーフォロワーは、従来のバケットタペットより厚くなっているが、シリンダーヘッドの高さを抑えるため、従来のアルミバルブスプリングリテーナーから、より薄いスチールバルブスプリングリテーナーを採用。

エキゾーストバルブは、スチール製からチタン製に変更。バルブ径は直径25mmから直径24mmに縮小し、バルブ1本あたり8.2gの軽量化を実現。エキゾーストバルブの軽量化により高回転化が可能になり、直径31mmから直径31.5mmに大径化されたチタン製インテークバルブと合わせて、高回転域での出力向上に貢献する。しかし、低中速域のパワーを犠牲にすることなく、高回転型とし最高出力を高めるためには、高回転のパワーに合わせたバルブタイミングと低中速域のパワーに合わせたバルブタイミングが必要である。

スズキレーシングバリアブルバルブタイミング(SR-VVT)、スズキエキゾーストチューニングアルファ(SET-A)、スズキトップフィードインジェクター(S-TFI)の組み合わせが、ブロードパワーシステムを形成する。低中速域のパフォーマンスを損なうことなく、最高回転数を上昇させ、最高出力の向上を実現した。 その結果、ほぼリニアなパワーデリバリーと、全回転域において強力な加速性能を発生している。

スズキレーシングバリアブルバルブタイミング(SR-VVT:可変バルブタイミングシステム)は、MotoGPレースで開発され実証された。
SR-VVTは、複雑な仕組みを必要としない、非常にシンプルで軽量コンパクトなシステムである。インテークカムスプロケットに内蔵されたガイドプレートには、斜めに刻まれた溝があり、ある回転数以上になると12個のスチールボールが遠心力で溝に沿って移動、その時インテークカムスプロケットを回転させ、インテークバルブタイミングを遅らせる。その結果、高回転域でのパワーアップを実現することができる。

SR-VVTシステムの素晴らしい点は、軽量コンパクトでシンプル、信頼性が高くスムーズな動作にある。遠心力は、エンジンが回転していれば常に発生し特別なパワーを使っているわけではない。MotoGPライダー達でも、バルブタイミングが変わった瞬間を感じ取ることができなかった。

感じることができたのは、低中速域のパフォーマンスを犠牲にすることなく、高回転域の溢れるピークパワーまでスムーズに繋がることだった。
SR-VVTシステムは既存のパーツに組み込まれており、新たなスペースを必要とせず、重量増加も最小限に抑えられている。

BPS

従来型のGSX-R1000は、エンジン回転数、スロットルポジション、ギヤポジションに基づいて、ミッドパイプに内蔵されたサーボ制御のバルブにより排圧を最適化することで、全回転域でのトルクを向上させる、スズキエキゾーストチューニング(SET)を採用してきた。
そして、新型GSX-R1000R ABS / GSX-R1000 ABSのエキゾーストシステムは、新開発のスズキエキゾーストチューニングアルファ(SET-A)としてバタフライバルブを追加することでSETを大きく進化させた。

連結菅は#1と#4気筒のエキゾーストパイプを連結し、もう1本の連結菅は#2と#3気筒のエキゾーストパイプを連結。この設計は、通常、容量が増加し排圧が低減するため、高回転域のパワーは増大するが、低中速域のパワーが犠牲になる。そこで各ヘッダーバランスチューブにサーボ制御のSET-Aバタフライバルブを追加し、低回転域ではSET-Aバルブを閉じトルクを増加。高回転時にはバルブを開き、容量増加と排圧低減、排気脈動効果により、より高いパワーを実現する。

アルミ製鍛造ピストンは、大きく切り欠いた短いスカートを持ち、ピストンピンにはDLCコーティングが施され、フリクションロスを低減。緻密に計算された燃焼室の形状により、圧縮比を従来型の12.9:1から13.2:1に高め、これにより燃焼効率が向上。
ピストンリングはL型リングを採用し、高い密閉性によりブローバイガスを低減。オイルリングは、従来のクロムメッキと比較して硬く滑らかな窒化クロムコーティングを採用し、フリクションロスの低減、耐久性、密閉性の向上に貢献する。

クロムモリブデン鋼のコネクティングロッドに、浸炭処理を施されているため、強度が向上している。アルミ合金製シリンダーには、スズキ独自のSCEM(Suzuki Composite Electrochemical Material)メッキシリンダーを採用。フリクションの低減と、高い放熱性、耐摩耗性、気密性を確保している。

各シリンダー下方にベンチレーションホールを追加し、ピストンが下降する時の圧力を隣のシリンダーに逃がしポンピングロスの低減と、気密性向上に貢献。

緻密に設計されたウォータージャケットによりクーラントの流速を高め、大幅に冷却性能を向上させている。新設計の高効率ラウンド形状のラジエターには、電動ファンを2基搭載。クーラントの量は削減され、冷却効率を損なうことなく軽量化を実現。

クロスレシオの6速トランスミッションは、垂直に配置されたシャフトによりエンジン長を抑える。ギヤは、増大したパワーに合わせ新設計。
スズキクラッチアシストシステム(SCAS)を新たに採用。傾斜したクラッチプレートドライブカムが内蔵され、シフトダウン時には、クラッチプレートの圧力を下げスリッパークラッチとして機能し、スムーズなシフトダウンを実現。

SET-Aバルブ
ライドバイワイヤースロットルボディ

新設計のライドバイワイヤーを搭載した、軽量コンパクトなスロットルボディは、従来モデルのスロットルボディよりも19mm短く、ボアは2mm大きい直径46mmとなっている。
スロットルボディには、シングルバタフライバルブを備え、先進のエンジンマネジメントシステムによって制御されている。各シリンダーには、2つの超微粒化10ホールフューエルインジェクターを採用。
プライマリーインジェクターは、スロットルボディに狭角で取り付けられ、エンジン稼働中は、常に燃料を噴射。2つ目のインジェクターは、トップフィードインジェクター(TFI)と呼び、エアクリーナーボックス上部、各スロットルボディのインテークファンネル上部に取り付けられ、高回転域で作動する。
トップフィードインジェクターは、燃焼効率、スロットルレスポンス、最高出力を向上させるために最適化された燃料を噴射する。

ライドバイワイヤースロットルボディ
スズキデュアルステージインテーク(S-DSI)システム

新開発のスズキデュアルステージインテーク(S-DSI)は重量を増加させず、複雑にせず、コストをかけずに、可変長のインテークファンネルの利点を実現している。
4つのインテークファンネルのうち2つがデュアルステージとなっている。デュアルステージインテークは、長いファンネルの上に短いファンネルが配置され、2つのファンネルの間にはギャップが設けられている。
S-DSIシステムは、#1と#4シリンダーにデュアルステージインテーク、#2と#3シリンダーにはシングルステージインテークを備える。短いファンネルは高回転域、長いファンネルは低中速域で有効な機能となっている。空気の流れの物理特性により、S-DSIファンネルは、低中速域では長いファンネルのように作動し、高回転域では短いファンネルのように作動する。
低中速回転域では、ほとんどの空気は長いファンネルから短いファンネルを通って流れていき、低中速域のパワーとトルクが向上。高回転域では、長いファンネルの下にあるギャップを通って短いファンネルに直接流れ込み、トップエンドのパワーとトルクを向上させる。
2つのS-DSIファンネルと2つのシングルステージインテークファンネルを組み合わせることにより、より幅広くスムーズなパワーバンドを実現し、低中速域から高回転域へのスムーズなパワーデリバリーが可能となる。

スズキデュアルステージインテーク(S-DSI)システム
先進の電子制御がスポーツライディングをサポート

慣性計測ユニット(IMU: Inertial Measurement Unit)を装備した高度な電子制御システムは、32-bitデュアルプロセッサーECM(Engine Control Module)によってコントロールされている。ライダーがスロットルグリップを回すと、ECMはスロットルポジション、クランクポジションと、エンジン回転数、ギヤポジション、前後の車輪速度、IMUのポジション、排出ガス中の酸素濃度を読み取る。そして、点火時期の調整、スロットルバルブの開閉を行い、トラクションコントロールシステムと連動して吸入空気量を最適化し、より効率的かつ完全燃焼を行うよう燃料噴射量を調整。効果的なトラクションコントロールと、よりリニアなスロットルレスポンス、全回転域における排出ガス低減を実現する。

車両の動きと姿勢を検知するIMU
IMU

新型GSX-R1000R ABS / GSX-R1000 ABSの高度な電子制御システムは、車両の動きと姿勢をピッチ、ロール、ヨーの3軸に沿って6方向を検知するIMU(Inertial Measurement Unit)を採用。
車両の動きをリアルタイムで検知することにより、トラクション、ブレーキング、コーナリング制御をより正確かつ効果的に行うことが可能。 IMUベースのシステムは先端テクノロジーとMotoGPマシン開発から生まれている。

スズキドライブモードセレクター(S-DMS)
S-DMS

スズキドライブモードセレクター(S-DMS)は、左ハンドルバースイッチにより、3つの走行モードから任意のモードを選び、エンジン制御マップの切り替えを可能とした。
ワインディング、市街地、高速クルージングなど、様々なライディングコンディションにおいて、ライダーの好みに応じた走行モードを選択することができる。
S-DMSは、10モードのトラクションコントロールシステムと合わせて、バリエーション豊富な出力特性を選択可能。

モーショントラックTCS(トラクションコントロールシステム)

先進のモーショントラックTCS(トラクションコントロールシステム)は、路面の状況、あるいは個人の好みや経験レベルに合わせて、10段階のモードからトラクションコントロール介入レベルを選択できる。モード選択は、スロットル全閉時に操作が可能。
モーショントラックTCSは、前後輪の車輪速センサー、スロットルポジションセンサー、クランクポジションセンサー、ギヤポジションセンサーおよび車両の動きや姿勢の情報により、リヤタイヤのホイールスピンを検出した際、速やかにエンジン出力を低減するシステムである。点火タイミングとスロットルバルブの開度により出力を制御することでエンジン出力を自動的に制御する。
モーショントラックTCSは、0.004秒毎に各センサーから情報を受取ることで、高精度な検知を行っている。 IMUがセンシングした信号を使い、動きと姿勢を演算する。

10段階のトラクションコントロール介入レベルを選択可能

10段階のモードからトラクションコントロール介入レベルを選択可能。モード1は最小、モード10は最大介入レベルとなっている。モード1~4はサーキット、モード5~8はワインディングや市街地、モード9~10は濡れた路面や悪条件の路面コンディションに適している。
モード1~4は、ある程度リヤタイヤのスピンを許容し、経験のあるライダーが電子制御の介入を最小限に抑えるセッティングとなっている。
モード5~8は、モード1~4より介入が早く、車両がある程度のバンク角になると、スロットル操作が容易になるように、システムはスロットルレスポンスと出力特性をソフトにする。ホイールスピンやスライドが検出されると、システムは速やかにエンジン出力を低減する。
モード9~10は濡れた路面や滑りやすい路面状況に適しており、システムは他のモードより早く介入する。
インストルメントパネルには、選択中のモードが表示され、モーショントラックTCSが介入している時は、TCインジケーターが点滅する。

ローRPMアシスト

発進時や低回転走行時に、エンジン回転数、ギヤポジション、スロットル開度、クラッチスイッチの情報を用いて制御するローRPMアシストを採用。発進時のエンジン回転の落ち込みが緩和され、スムーズな発進を実現。また渋滞時の低速走行や、Uターンの際もエンジン回転の落ち込みを感じにくく安心感が得られる。

スズキイージースタートシステム

ワンプッシュで始動が可能なスズキイージースタートシステムを装備。スターターボタンを押すと一定時間スターターモーターが回転。ECM(Engine Control Module)が始動状況を認識してスターターモーターを止める。スズキイージースタートシステムと、アイドリングを安定させるアイドルスピードコントロールシステムがコールドスタートを改善し、排出ガス低減に貢献する。また、始動の際、ニュートラルであればクラッチレバーを握る必要はない。

ローンチコントロール 【Featured on GSX-R1000R】

ローンチコントロールシステムは、レースにおけるスタート時に、滑らかで効率的なスタートをサポートするシステム。発進時エンジン回転数を自動的に制限し、出力を制御することにより、ライダーはクラッチミートに集中することができる。
右ハンドルバーのスイッチでローンチコントロールシステムをオンにすると、システムは、スロットルバルブ開度と点火タイミングを制御する特別なマップを選択。スロットルグリップポジション、スロットルバルブポジション、エンジン回転数、ギヤポジション、前後の車輪速を計測する。
発進の瞬間、システムは効果的なスタートのために理想的なエンジン回転数を保持。クラッチがミートされると、エンジン回転数の制限はなくなり、スロットルバルブ開度は、力強い加速のために理想的なトルクに保つようにコントロールされる。
ローンチコントロールシステムは、理想的なスタートの加速をサポートする。これは、モーショントラックTCSと連携し、スロットルバルブ開度と点火タイミングを制御しながら、前後の車輪速を検知することで可能となる。
ローンチコントロールシステムは、4速にシフトアップするか、スロットルを閉じた時点で自動的に解除される。

双方向クイックシフトシステム(2モード+OFF) 【Featured on GSX-R1000R】

レーサータイプの双方向クイックシフトシステムを搭載。ライダーがクラッチやスロットル操作をせずにシフトアップ/ダウンが可能。
シフトアップ時、自動的に出力をカットし、トランスミッションギヤドッグに噛合っている駆動トルクの負荷を瞬間的に抜く。アクセル全開でも滑らかでスピーディなシフトアップが可能となり、ほぼ連続的な加速を得ることができる。
シフトダウン時は、スロットルのブリッピングやクラッチ操作をすることなく、自動的にスロットルバルブを開き、エンジン回転数を次のギヤ比に見合う回転数まで上げ、スピーディかつスムーズなシフトダウンを行うことができる。
クイックシフトシステムは、シフトリンケージの動きとストローク、シフトカムの回転、スロットルバルブポジションを検知している。

エンジンと車体のパッケージング
パッケージング
軽量フレームを備えた新設計の車体

従来型のGSX-R1000は、AMAスーパーバイク選手権、スーパーバイク世界選手権、世界耐久選手権など、数々のレースで勝利を収めてきた。
しかし、ライダーとチームは、レースでのフロントのフィーリングと路面から得られるインフォメーションの改善を求めてきた。エンジンの長さをいろいろ変えたところ、コーナリング中のフロントタイヤからのインフォメーションをライダーが感じ取りやすくなることが明らかになった。エンジン搭載角度を32°から26°へと6°起こし、フロントアクスルからスイングアームピボットまでの距離を短縮。また、シリンダーヘッド前部からクランクケース後端までを短縮することができた。
シリンダーボアの拡大によって、シリンダーとシリンダーヘッドの幅は、わずかに拡大している。しかし、クランクケース内のオイル経路の見直しにより、新型エンジンは最大幅で6.6mm狭く、前面投影面積が減少し空力性能が向上している。

新型GSX-R1000R ABS / GSX-R1000 ABSの車体は、従来型より軽量コンパクトで、スリムになっている。新設計のアルミ製ツインスパーフレームは、フレーム上部の幅を最大で20mm狭く、10%の軽量化を実現した。フレームは、4つのセクションで構成されている。メインスパーは、内側を鋳造、外側をプレス成型とすることで、ねじり剛性を最適化。一体鋳造となったステアリングヘッドとフロントエンジンハンガー、アッパー、ロワーエンジンマウント、スイングアームピボットと連結される。リヤエンジンマウント部分は、60mm拡幅し強化され、振動軽減に貢献する。
リヤショックアッパーマウントは、後方に48mm、下方に20mmとなり、耐久レース用に大容量フューエルタンクをマウントできるスペースを与えている。ボルトオンのサブフレームは、新たに角断面のアルミパイプ製を採用、38%の軽量化を実現。
新設計のアルミ製スイングアームは、両サイドに補強が入り、重量と剛性バランスを最適化。ピボットシャフトからリヤアクスルまでの距離は従来型より25mm長くなり、コーナリングのフィーリングが向上している。
ライディングポジション(フットレスト、シート、ハンドルバーの位置関係)に変更はない。しかし、フューエルタンクは、従来型よりタンク上部が21mm低くデザインされ、伏せやすくなっており、ヘルメットをより低い位置にすることが可能。フューエルタンク後部の形状をスリムかつ滑らかにし、ライダーが前後左右に体重移動しやすくしている。また、フューエルタンク前部の両サイドは、コーナリング時にタンクをホールドしやすい形状とし、フューエルタンクからシートまで流れるように繋がっている。

フレーム
先進のSHOWA製サスペンション 【Featured on GSX-R1000R】
サスペンション

レース技術よりフィードバックされた、SHOWA BFF®(Balance Free Frontfork)とSHOWA BFRC® lite(Balance Free Rear Cushion lite)を搭載。いずれも、減衰力応答性向上によるスムーズなストローク、優れたトラクションと吸収性を実現している。
BFF®システムは、内部ピストンが上下に動く時、油圧をバランス(均等化)させ、ピストンが押されると、フォークレッグからオイルを押し出し、外部ダンピング回路を通って、フォークレッグに戻り、ピストンの反対側に流れる。これにより、伸側/圧側の油圧は、ピストンの動きに左右されずほぼ一定となる。
オイルが通過するダンピング機構は油圧の不均等から解放され、ピストンの動きに応じた減衰力がすぐに立ち上がる。減衰力応答性向上により、路面状況を把握しやすく、コーナリングのグリップ性を向上させる。
BFRC® liteショックアブソーバーは、BFF®システム同様に、ピストンが上下に動く時、ピストン上下の油圧をバランス(均等化)する。

従来のショックアブソーバーは、オイルがピストンの上下に取り付けられたシムバルブを通過する時の抵抗を利用し減衰力を生み出している。ピストンの動きによって一方のチャンバーは油圧が高まり、反対側は油圧が下がるという不均等が生じる。BFRC® liteショックアブソーバーは、外部ダンピング回路をオイルが通過するため、ダンピング機構は油圧の不均等から解放される。ライダーが感じることのできる違いは、減衰力応答性の向上による高い接地性と吸収性、優れたトラクションによる加速性の向上にある。BFRC® liteショックアブソーバーは、プログレッシブリンク上で動作。BFF®、BFRC® liteともフルアジャスタブルとなっている。
また、電子制御式ステアリングダンパーを装備。検知された車輪速により、ECMがオイルの流量を制御、高速時には減衰を増加させ外 乱や振動を低減。低速時には減衰を減少させ軽快な取り回し確保。安定性とシャープなハンドリングを実現する。

ブレーキディスク・ブレーキキャリパー

新たにBrembo製ステンレスフロントブレーキディスクを採用。直径は320mm、従来型より10mm直径が大きくなっている。ディスクは、5個のスプリング式フローティングピンマウントと5個のBrembo Tドライブフローティングマウントを組み合わせた、ハイブリッドマウントシステムを採用。
BremboのTドライブフローティングマウントは、軽量でありながらディスクとディスクキャリアの接触面積が大きくなり、従来型の12個のマウントから10個とした。大径化したディスクの重量増加を最小限に抑える。 また、直径32mm対向4ピストンのBrembo製モノブロックラジアルマウントフロントブレーキキャリパーを採用。マスターシリンダーは、直径19mmのラジアルポンプタイプ。
リヤブレーキは、直径220mmシングルディスクにシングルピストンキャリパーを備える。また、高速走行時に、風圧によるブレーキの引きずりを抑止するため、フロントブレーキレバーエンドに風圧を逃すスリット加工が施されている。

ブレーキディスク
モーショントラックブレーキシステム
【 GSX-R1000 (Pitch control)
/ GSX-R1000R (Pitch&Lean control) 】

IMUからの情報を制御に用いるモーショントラックブレーキシステムを新たに採用。IMUは、ピッチ、ロール、ヨーの3軸6方向の動きと姿勢を常に検知する。
モーショントラックブレーキシステムは、サーキットでのハードブレーキング時に後輪のリフトを減少させる。特にダウンヒルセクションでのハードブレーキング時に効果を発揮する。サーキットでは、後輪のリフトを減らすことにより、よりアグレッシブなブレーキングが可能になり、鋭い初期制動とより大きなブレーキングフォースがもたらされる。また、モーショントラックブレーキシステムは、バンク中においてもブレーキ圧を最適化する。

●ABSは制動距離を短くするためのシステムではありません。コーナーの手前では十分に減速するなど、走行環境に合った安全運転を心がけてください。

ブレーキキャリパー
ブリヂストン製RS10ラジアルタイヤ・新設計6スポークホイール

新デザインの軽量6スポークキャストアルミホイールは、軽快なハンドリングとスポーティな外観に貢献。
ブリヂストン製BATTLAX RACING STREET RS10ラジアルタイヤは、様々な条件下で安定した性能と耐久性を誇り、世界中で高い評価を得ている。
リヤタイヤは、従来型の190/50ZR17M/C(73W)に対し、よりハイトの高い190/55ZR17M/C(75W)を新採用。増加したパワーとトルクに対応するタイヤサイズとした。
フロントタイヤは従来通りの120/70ZR17M/C(58W)。


新型GSX-R1000R ABS / GSX-R1000 ABSタイヤサイズ・ブランド
フロントタイヤ:120/70ZR17M/C(58W)
          ブリヂストンBATTLAX RACING STREET RS10
リヤタイヤ   :190/55ZR17M/C(75W)

従来型GSX-R1000タイヤサイズ、ブランド
フロントタイヤ:120/70ZR17M/C(58W)
          ブリヂストンBATTLAX HYPERSPORT S20
リヤタイヤ   :190/50ZR17M/C(73W)

タイヤ
エアロダイナミックなボディワーク

新型GSX-R1000R ABS / GSX-R1000 ABSは、MotoGPマシンからインスパイアされた、エアロダイナミックに優れたボディデザインをまとい、ハンドリングとトップスピードを向上させた。
フロントフェアリングは、13mm狭くなり、フェアリングの「耳」に当たる部分は形状を見直し、ハンドルバーに近づけることにより、ライダーの手と腕に当たる風の流れを改善している。
フェアリングノーズの突き出た部分は、スズキラムエアダイレクト(SRAD)吸気ダクトに空気を導入、滑らかにしたダクトの内部形状とともに、エアクリーナーボックスへのラムエア流量を増加、吸気効率の向上に貢献。
ダウンフォースが増加したフロントフェンダーの形状は、ラジエターへの冷気導入やフロントブレーキキャリパーの冷却にも貢献する。
ボディワークは、フロントからテールセクションへと、流れるようなラインを形成。風洞実験を重ねたスムーズなラインと小さな前面投影面積により空気抵抗が減少、リフト量も減少している。軽量かつマスの集中化により慣性モーメントが減少し、軽快性が向上。
エンジンとブレーキの冷却性能を向上させ、ダウンフォースの増加、ライダーのウィンドプロテクション、エンジンの燃焼効率を向上させるために、空気の流れを最適化。つまり、新しいボディワークは、その外観が流麗だけでなく、「走る」「曲る」「止まる」の基本性能に大きく貢献している。

ボディワーク
最新の灯火類とインストルメントパネル
インストルメントパネル インストルメントパネル

高輝度LEDを採用したコンパクトなヘッドランプを採用。フェアリングに収められたコンパクトなLEDヘッドランプにより、空力特性の向上に貢献。ロービームとハイビームは上下に配置され、上側がロービーム、下側がハイビームとなる。
シャープな印象のLEDポジションランプをSRAD吸気ダクト上部に配置。
テールランプ、ストップランプ、ライセンスランプにもLEDを採用。縦に配置された、テール/ストップランプがスリムなテールセクションを演出。LEDライセンスランプは、バルブタイプと比較して、約半分の大きさであり、振動に強く、リヤフェンダーを軽量かつシンプルにすることが可能。
ターンシグナルランプもLEDを採用し、軽量化に貢献している。
軽量コンパクトなフル液晶ディスプレイ多機能インストルメントパネルを採用。フル液晶ディスプレイとすることで、豊富な情報をライダーに提供。背景が黒のネガティブ表示を採用し、6段階の輝度調整が可能。液晶ディスプレイには、スピードメーター、タコメーター、オドメーター、トリップメーター、S-DMSモード、トラクションコントロールモード、ローンチコントロールモード、ギヤポジション、ラップタイム、燃料計、瞬間燃費計、平均燃費計、航続距離計、水温、外気温、時計、ETCを表示。ターンシグナル、ABS、ニュートラル、エンジン警告、イモビライザー、TC、水温/油圧警告、フリーズ、ハイビームの各インジケーターランプはLEDとし、液晶ディスプレイパネルの左右に見やすく配置。エンジンRPMインジケーターランプは、インストルメントパネル上部に配置し、見やすさを追求。任意の回転数で点灯するようプログラム可能。ギアポジションインジケーターは、新たにより正確な磁気センサーを採用。また、より軽量コンパクトなバッテリーを搭載している。

The King Of Sportbikes

かつてない 強力なGSX-Rが誕生。

GSX-Rを表すもの それは、プライドと情熱

30年以上に渡るGSX-Rのパフォーマンスの知識を基に、
スポーツライディングとレースを愛してやまない
GSX-R開発陣のプライドと情熱、ノウハウと決意を具現化した。

パフォーマンス、イノベーション、比類のない価値、
GSX-Rの集大成がここにある。

- Own The Racetrack -

※この仕様は改良のため予告なく変更する場合があります。
 
2018モデル
GSX-R1000R
GSX-R1000 ABS
GSX-R750
HAYABUSA
GSX-S1000F
GSX-S1000
2017モデル
GSX-R1000R ABS
GSX-R1000 ABS
GSX-S1000F
GSX-S1000
GSX-R750
GSX-R600
HAYABUSA
2016モデル
HAYABUSA
GSX-R1000
GSX-R750
GSX-R600
GSX-S1000
GSX-S1000F
BOULEVARD M109R
2015モデル
HAYABUSA
GSX-R1000
GSX-R750
GSX-R600
V-STROM 1000 ABS
V-STROM 650 ABS
GSR750 / GSR750ABS
GLADIUS ABS
BOULEVARD M109R
2014モデル
HAYABUSA
GSX-R1000
GSX-R750
GSX-R600
BOULEVARD M109R
2013モデル
HAYABUSA
GSX-R1000
GSX-R750
GSX-R600
GSR750 / GSR750ABS
GLADIUS ABS
V-STROM 650 ABS
GSR750ABS
2012モデル
HAYABUSA1300
GSX-R1000
GSX-R750
GSX-R600
GSR750
GSR750ABS
GLADIUS/GLADIUS ABS
V-STROM 650 ABS
2011モデル
BOURVARD M109R
HAYABUSA1300
GSX-R1000
GSX-R750
GSX-R600
GSR750
GLADIUS/GLADIUS ABS
V-STROM 650/V-STROM 650 ABS
2010モデル
BOURVARD M109R
HAYABUSA1300
GSX-R1000
GSX-R750
GSX-R600
GLADIUS/GLADIUS ABS
GSR600A ABS
V-STROM650 ABS
2009モデル
BOURVARD M109R
BOURVARD M109R2
BOURVARD C109R
HAYABUSA1300
GSX-R1000
GSX-R750
GSX-R600
GLADIUS/GLADIUS ABS
GSR600A ABS
SV650S ABS
V-STROM650 ABS
DR650SE
2008モデル
BOURVARD M109R
BOURVARD M109R2
BOURVARD C109R
HAYABUSA1300
B-KING/B-KING ABS
GSX-R1000
GSX-R750
GSX-R600
GSR600A ABS
SV650S ABS
V-STROM1000
V-STROM650 ABS
DR650SE
2007モデル
BOURVARD M109
HAYABUSA1300
GSX-R1000
GSX-R600
GSR600
V-STROM1000
V-STROM650
DR650SE
SV650S
SV650
2006モデル
GSX-R1000
GSX-R600
HAYABUSA1300
GSR600
BOULEVARD M109
2005モデル
GSX-R1000
GSX-R750
GSX-R600
HAYABUSA1300
V-STROM1000
V-STROM650
DR650SE
DR-Z 125L
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